top of page

こばやし ごうや

小林 剛也 さん

卒業年:

1997年

 

現在の勤務先:

ドイツ日本大使館(財務省)

仕事内容:

一等書記官

日本とドイツの架け橋

ドイツの連邦財務省や大学教授、企業と交流し、親しい間柄だからこそ話せる意見を交換する。そしてそこから日本に対するドイツの姿勢を把握して外交に役立てる。2003年、財務省入省。日本と欧州とのやり取りに関わってきた。2015年に在ドイツ日本国大使館の一等書記官として渡独。総理大臣の海外出張の対応やドイツの財政政策の報告など、重職をこなす。

もともとは自然保護に興味があり、東京水産大学に入学した。しかし大学一年の九月に、自分には研究よりも行政の方が向いていると気づき、翌年早稲田大学政経学部に入学。国家の限りある予算をいかに効率よく使うかを考察した。ドイツで働いていると、ドイツ語はもちろん、英語も必須だ。ドイツ以外の国の人とも関わりをもつ。2008年にドイツのロースクールに留学した際には、二ヶ月間英語を猛烈に勉強し、集中的に語彙力を高めたという。「英語力がないと命の危険につながることもある。」

大宮高校時代、ドイツの姉妹校の校長に出会った。その時に受けた強烈な刺激がおそらく今の仕事につながっているのだという。今年の六月には、その校長がまだその姉妹校にいると知り、二〇年ぶりの再会を果たした。「奇跡の再会だった。」来夏にはドイツの日本大使館での任期が終了する。「これからは、日本で日本のために働きたい。」日本では全くできないドイツでの経験が、日本を、そして世界を、より良い方向に導いていく。

​2年6組 女子

それが全てだと思わない

大学一年生にして四年生の講義を受けていたという小林さん。「先生が出す本を買い、必ず毎回出席しますと言って頼み込んだ。行政と関わっている先生が多かったのは幸運でした。」平成九年県立大宮高等学校を卒業。東京水産大学に入学するが、半年で退学を決意。予備校生活を経て早稲田大学政経学部に入学。国家公務員Ⅰ種試験に見事合格し、財務省に入省した。

なぜ半年で大学の退学を決意したのか。「そもそも自分には研究職が合っていない。人々の利害関係を見ながら行う調整能力のほうが自分にはある。」と感じたのだそうだ。また、環境保護の分野での講義やフィールドワークを通じて、国家予算が効率的に使われていない現実を目の当たりにし、財政面からのアプローチをしていこうとも思った。

財務省では、東日本大震災で家をなくした被災者に、宿舎を提供した。他方で、国家公務員の宿舎削減という国の方針に従って都内の宿舎を中心に削減を行った。削減するにせよ、維持するにせよ、どちらにしても風当たりは強かったという。国の行政に対してはマスコミからの批判も多いが、「的を射た批判は真摯に受け止め、対応していく。」

その後、ドイツの留学やロンドン、ベルリンでの海外勤務を経て、現在、在ドイツ日本国大使館一等書記官を務めている。最近、大宮高校在学中に会ったコトブス・ギムナジウムのルッツ・ヴェゲナー校長と二〇年ぶりの再会を果たした。海外の友人も多く、人望の厚い小林さんは、TOEIC九〇〇点の実力を持ち、英語力の重要性も語っていた。「自分の目の前の世界が全てだと思わないこと。世界を広げる。人とのつながり。」多くの物事に視野を広げる大切さを学んだ。

​1年1組 女子

bottom of page