大学での学び
大学3年生〜大学院生のOBOGが、研究内容や生き方を大高生へ伝えました。オンラインだからこそ卒業生は各地から参加することができ、関東圏以外の大学での学びも伝えることができました。
2016年の90周年講演会をきっかけに、翌年の2017年から1年生の後期のLHRで、大学3年生から大学院生のOBOGに、大学での研究や生活、生き方などについてお話を伺う行事が始まりました。90周年行事と同様に、生徒は質問しながら能動的に参加します。その年によって行事の名前は違いますが、これからの高校生活や進路選択、そしてその先へ広がる世界への具体的なイメージを持つ大切なきっかけであり、また少し年上の先輩の姿が頼もしく眩しく見える1日でもあります。そして後輩のために準備万端で臨んでくれる大宮高校のOBOGの皆さんからも、自分を振り返り、同世代の仲間の頑張っている姿に大いに刺激を受ける機会となったという感想が寄せられています。
大宮高校進路部
2017年度10月 「世界を広げるプロジェクト」講師43名。
2018年度10月 「大学と学び」講師14名
2019年度01月 「大学と学び」講師10名
2020年度02月 「大学での学び」講師28名
講師一覧
小川 彪(おがわ ひゅう)
東京大学4年
工学部 電気電子工学科
LANにおけるARP Spoofingを利用した不審端末に関するデータセットの生成及びネットワークからの隔離
増田 朱音(ますだ あかね)
東京大学大学院1年
工学系研究科 建築学専攻
建築物の空調の省エネルギー
小野 千夏(おの ちなつ)
東北大学大学院1年
理学研究科地学専攻
初期火星におけるリボース生成可能性の検討
齋藤 健介(さいとう けんすけ)
東京工業大学大学院1年
物質理工学院材料系
新規低環境負荷溶液プロセスを用いた金属酸化物の作製
大橋 里沙(おおはし りさ)
東京学芸大学大学院1年・教育学研究科 教育支援協働実践開発専攻 教育AI研究プログラム
初等中等教育における資質・能力と学習評価について
法月 秀(のりづき しゅう)
早稲田大学4年
政治経済学部 経済学科
収入、労働時間、幸福度の関連性について
寺内 優(てらうち ゆう)
東京工業大学大学院1年
工学院情報通信系情報通信コース
ミリ波帯無線通信における位相雑音に耐性のある定振幅OFDM変調方式(新しい無線通信方式の提案とシミュレーション)
松尾 朋哉(まつお ともや)
早稲田大学大学院1年
創造理工学研究科建築学専攻
「地盤の非線形」に関する研究
前田 涼子(まえだ りょうこ)
東京工業大学大学院1年
環境・社会理工学院 建築学系
歩行者の経路選択に関わる要因分析
船渡 勇吾(ふなと ゆうご)
東京大学4年
工学部 電気電子工学科
核融合
住谷 朋之丞(すみや とものすけ)
北海道大学4年
水産学部資源機能化学科
海洋生物由来の抗フラビウイルス 、コロナウイルス薬リード化合物の探索(薬学よりのテーマ)
本間 徹(ほんま とおる)
東京大学大学院1年
工学系研究科応用化学専攻
キラル光学応答を示すプラズモニックナノアレイの作製(金属ナノ材料に関わる研究)
宮平 佳明(みやひら よしあき)
東北大学大学院1年
理学研究科物理学専攻
細胞分裂の力学モデルの構築(生物物理学領域)
井出 達也(いで たつや)
広島大学院1年
先進理工系科学専攻(情報科学プログラム)
「数独」みたいなパズルの難しさの証明(P =NP問題とやや関連、数学よりの研究)
広瀬 雄也(ひろせ ゆうや)
東京工業大学大学院1年
工学院 経営工学系
組合せ最適化、離散最適化
大河内 雛子(おおこうち ひなこ)
東京学芸大学4年
初等教育教員養成課程 学校心理選修
小学校通常学級の一斉指導と教室環境における合理的配慮に関する研究
山本 竜希(やまもと たつき)
一橋大学大学院1年
社会学研究科 総合社会科学専攻
日本近現代社会史、文化史、軍事史(軍歌の歴史的研究)
渡邊 栄駿(わたなべ えいしゅん)
京都大学4年
総合人間学部総合人間学科文化人類学専攻
実戦共同体における技能の習得過程
佐久間 尊幸(さくま たかゆき)
早稲田大学4年
文学部西洋史コース
ナチ体制下の農村社会
木村 円香(きむら まどか)
東京外国語大学4年
国際社会学部 ドイツ語
日本のクラフトビール市場のこれから
山岡 ゆり(やまおか ゆり)
東京外国語大学3年
国際社会学部 西南ヨーロッパ第二地域専攻
ラテンアメリカ地域研究(詳細は検討中)
満島 弘紀(みつしま こうき)
早稲田大学4年
商学部
マーケティング・サイエンス(統計学的アプローチからマーケティングを学ぶ。企業コラボ、学生マーケティング大会出場。)
米谷 道(こめたに まこと)
東京大学4年
経済学部経済学科
地球温暖化問題、エネルギー問題
関口 祥嘉(せきぐち しょうか)
一橋大学4年
経済学部経済学科
ICT普及と所得格差に関するマクロ的実証研究
福場 寛文(ふくば)
上智大学4年
経済学部経済学科
伝統産地の経営学
金村 綺音(かなむら)
秋田大学4年
医学部・医学科
病院実習中(研究か、臨床か、何科を専攻するかは検討中。遺伝子学、脳科学に興味あり。)
公平 実希(こうへい みき)
慶應大学4年
薬学部
医薬品の代謝による副作用の研究
成清 恵(なりきよ めぐみ)
東京医科大学院1年
医学部・医学科
病院実習中
生徒感想
高校に入学してから、大学やさらにその先の将来のことを考える機会が増えましたが、正直まだふわっとしか考えていなかったし、大学なんてまだまだ先だと思っていました。しかし、今回先輩のお話を聞いて、いままでより具体的に自分の近い未来が想像できました。私は志望大学がまだ決まっていなくて、やりたいことも見つかっていないので不安でしたが、先輩方の中にもそういう人がいると知って安心したのと同時に、「色々なことに興味を持ってください」という言葉が響きました。
高校生活では、勉強も大切だが、自分の好きなことに熱中できる部活があることが素晴らしいことだとおっしゃっていた。これからの高校生活で、勉強と部活の両立を保ちながら、自分や大学のことを考えて進路決定につなげていきたい。
自分は今何をしたいのかという意思が決まっていないのですが、先輩方は自分がどうなりたいのかという意思がはっきりしていました。卒業生との交流がたくさんできるのは大高ならではだと思うので、今回学んだことを生かせるようにしていきたいです。
将来やりたいことを決めて、それを達成するには何を学ぶべきかを考えて学部を決めたという話が印象に残っています。興味があるから挑戦するのではなく、挑戦するから興味が出てくるというお話を聞いて、とても納得しました。興味がないものや、少しでも興味を持ったものには挑戦していくことができるようにしたいと思いました。
高校での勉強の仕方がわかった。家庭学習では「何時間やるか」よりも「何をするか」という考えが大切で、得意な教科を極限まで究めることが重要である。また、プログラミングをするときにたくさん英語を使い、大学よりも高校の方が英語を学べるので、今から英語を極めた方がよい。
今日のお話を聞いて、経済学部・商学部ともにイメージが変わりました。経済学はお金について学ぶのではなく、お金を尺度として利用するということでした。また、商学部、特にマーケッティングサイエンスでは、統計を分析した戦略を考えるということでした。そして、全体を通してお二人の研究を好きな気持ちすごく伝わってきました。自分の研究内容やそれに踏み込んだ質問により生き生きした感じで答えてくださった気がします。私もお二人のように将来大学で自分が好きで誇りを持てる研究をしたいです。「チャンスを逃すな!」「時間を無駄にするな!」まずは、今できることを一生懸命にやってきたいです。
医学薬学の道に進まれた3人の講師の方に質問しました。それぞれの道を選んだ理由は3人だけでも多様で、様々な考えを持ちながらも一つのことを目指して大学に行くというのは改めて面白いと思い、より楽しみになりました。他の学部と違って毎日の日程は高校のように決まっていてやることも多いけれど、うまく時間を使えば自分のやりたいことに費やせる時間もあるとおっしゃっていたので、様々な事にも挑戦して素晴らしい医師になれるよう努力したいと思いました。
一番印象的だったのは、得意を伸ばすか苦手を失くすかどちらが大事かという問いに対して、得意なことを2つ3つ持ってそれを伸ばすとユニークな人間になれるという回答でした。
自分がこれから過ごして行く生活を経験してきた先輩たちの話だったからこそ学ぶことも多く、心に残りためになった。
建築にも様々なジャンルがあることがわかりました。そして講師の方々が3人とも自分の研究に社会的意義を見出し、やりがいを感じている様子にあこがれを感じました。様々なものに興味を持ち、授業やイベントに全力に取り組むなど、今の高校生活を大切にしたいと思います。
「自分の得意不得意だけでなく、自分の興味がある分野で選択をすればよい」というのが心に響いた。誰もやっていないようなことに取り組めること、自分の研究が社会に役立つことをやりがいとしているという話を聞いて、早く総探や好きなことを大学に行ってやりたいと思った。
大学で何を学ぶかは自分の趣味などから興味を持ったことで決めたらしい。高校のうちからゆっくりでもよいから自分がよいと思えることを捜すことが大切で、そこで見つかったことを大学で学ぶのがよいということが分かった。「1日1時間でもいいから、自分が面白いと思えるものに時間をかけるべきtだ」ということを、実践してみたいと持った。
先輩方が口をそろえて、「学生時に通学路で建築中だったコクーンに触発された」と言っていたのが印象的だった。自分にはまだ将来の夢はないが、先輩方のように身近な何かから将来の進路決定のきっかけになるものが見つけようと思った。
先輩たちから寮生活や研究室での様子、自分の好きな科目だけ勉強できる事の楽しさについて話してもらい、大学での生活が楽しみになった。自分と近い考えをしている人が多く、今の自分に自信が持てた。
大学の研究テーマは大学に入ってから具体的に決められるので、今から具体的に決まっていなくてもよいのだと安心した。先輩方は高校の時から勉強一筋だったのではなく、高校生活も楽しんでいたので、勉強だけではなく、高校生活を楽しむことも大切だと感じた。
全員、塾に行かずほぼ自分で勉強したということに驚きました。学校の授業だけというのを聞いて、改めて日々の積み重ねの大切さを感じました。また、基本的なことだけれど、やるときはやる、休むときは休むということはとても大切なのだと思いました。
自分の知らないこと、特に実際の大学の様子について聞けたのはすごく大きかった。講師の方がとってもカッコよく、自分がそうなれるのか、不安ではある。眩しかった。
希望ではないブースだったが、この話を聞けて良かったと思った。知らないことをたくさん知ったし、何年か上の先輩がハキハキと話をしたり活躍したりしている様子を見て、素敵だと感じ、私も頑張ろうと思った。自分も視野を広げ、もっと調べて自分のやりたいこと、本気で人生を通してやり遂げたいことを見つけていきたい。チャンスがあれば掴んでいきたい。
将来何をやりたいか決まっていても、それを叶えるための道は1つだけではなくて、行く大学や学部によって全然違うことが分かった。また、今やりたいことが決まっていても、これから変わることもあるし、大学の授業で変わることもあるということも知れた。
高校でやること言えば勉強と部活の2つでほとんど落ち着くが、大学では選択肢が大幅に増える。その時に、高校時代に一つのことに打ち込んでやり切ったという経験が大きな糧になるという話が特に印象に残っている。目標をもって取り組んで達成することの重要さが少しわかったように感じました。
教育学から選べる将来は、先生になる事だけではなく、そこからさらに色々な標高に世界を広げていけることに驚くと同時にとても興味深かったです。
高校生のうちにやっておけばよかったことや、やっておいてよかったことがお二人とも人間関係を広げることだったので、意識して広げられるようにしたい。
「やってみなくちゃわからない」。講師の方二人とも、何か好きなものを見つけて、それを詳しく学ぶために大学に入っているとわかりました。また、「興味がなくてもとりあえずやってみる」「やってみたら案外はまるかもしれない」「趣味や他人から見たらどうでもいいことでも、チャレンジしてみる」精神の大切さを学べました。
先輩たちは、自分の興味があるものをしっかりと持っていて、勉強だけでなく、趣味や好きなことをとことん突き詰めてきたから今の立派な立場にいるのだと思った。高校に入学してからの自分は勉強が上手くいかない等にしか目を向けておらず、100%充実した1年だとは言えなかった。これからは恐れず何でも行動して、自分の興味を広げるようにしたい。
二つ大事だと思うことを学びました。一つは準備です。どの大学を受験しようが、どの学部に行こうが、準備することは大切だと思いました。二つ目は大学は通過点であるということです。「どの大学に行きたい」ではなくて、自分が将来何をしたいのか、そのためには何が必要か、そしてその必要なものが得られるのはどこなのかという視点で大学を選ぶことが重要なのだと思いました。
「興味関心を広げるにはどうしたらいいですか」という質問に対して、「やってみないとわからない。わからないならやってみよう」という言葉をもらいました。確かに高校に入っているだけでは触れられる世界に限度があるので、つまみ食いをする感覚でいろいろなことに自ら手を出してみるエネルギッシュな面を大切にしたいと思います。